降り注ぐ太陽の下、バイクで風を切りながら走行することはとても気持ちがいいですよね。ただバイクは車と違って身体が車体に守られていないため、直接頭上に日光を浴びることとなります。そんなときに心配されるのが「熱中症」。特に真夏の運転は要注意です。今回は、バイク走行時の熱中症リスクやその対策について解説していきます。
熱中症とは
症状
熱中症の症状は様々ですが、めまいや火照り、頭痛や痙攣、吐き気などといった症状が主です。ひどいときには、歩けなくなってしまったり、そのまま意識を失って倒れてしまうこともあります。
最初は症状が軽度だと思っていても、次第に悪化していく場合もあります。なるだけ意識がしっかりしているうちに病院に行ったり、十分に休養するようにしましょう。
原因
熱中症の原因はいくつかありますが、最もメジャーな原因は、暑い環境に長くいることにより体温が上昇してしまうことです。その他にも、大量の汗をかくことにより体内の水分や塩分が失われてしまうことや、睡眠不足や過労、二日酔いなどで体温調整がうまくできなくなってしまうことなどが挙げられます。
被害者数
参考:熱中症情報 | 熱中症情報 | 総務省消防庁
上の図から分かる通り、新型コロナウイルスの自粛の影響も受け近年では熱中症患者は減少傾向にあります。しかしそれでも未だに十分に多い数字です。また、搬送された中には毎年死者もでている恐ろしい病気となります。
バイクは熱中症リスクが上がる?
バイク走行時は熱中症のリスクがあがるといえるでしょう。主な理由は以下の3つです。
ヘルメット×マスクで熱が籠りやすく
昨今マスクをする方がほとんどだと思いますが、マスクもヘルメット内部も熱がこもりやすくなっています。またバイクは車と異なり身体は車体に守られておらず、車道は歩道のように木陰が多くないため、大体は直接日光を浴びることとなってしまうでしょう。
このような状況を考えると、バイクの走行時は一般的に熱中症のリスクが上がりやすいと言えます。
風の涼しさで錯覚しがち
バイクは徒歩や自転車と比較すると圧倒的に速度が出ます。そのため走行中の風によって体温を錯覚し、自身の体温が上がりすぎていることに気づかず、信号待ちやバイク停車時に急にめまいや頭痛などを感じてしまうことがあるのです。その場合、事故や転倒にも繋がりかねないので非常に危険です。
休憩したくてもすぐにできない場合も
走行中に具合が悪くなったり、暑くなり「少し停車したい…」と思っても、バイクは簡単に停車できないケースもあるということを想定しておきましょう。一般車道や高速道路で急にブレーキ停止することは困難であることはもちろん、バイクは徒歩や自転車と比べ少々広めの停車スペースを要したり、涼しい店舗や室内に避難するにしても駐輪場はマストとなってしまいます。
バイクの熱中症対策はコレ!
●通気性の良いアイテムを選ぶ
マスクやヘルメットに限らずバイクウェアなども、商品によって通気性は全く異なります。
●速乾吸湿性の高いウェアを着る
汗を素早く乾かす素材のウェアかつ、直射日光を避けるべく長袖を着用することがオススメです。
●出かける前に走行ルートの確認を
バイクは自由に停車することが難しいので、事前に走行ルートでの休憩所などを把握しておきましょう。
●とにかくマメな水分補給を
のどが渇いてからでは遅い場合があるので、先に先に水分補給を行いましょう。
●塩分補給も大事
水分に加え、塩分もしっかりと補給しましょう。
バイク走行中に熱中症になった時は?
軽度の症状の場合
軽い頭痛や疲労感など比較的症状が軽度の場合、ひとまず水分をとって涼しい場所で十分に休息することが大切です。バイクを駐輪できる最寄りの施設を探すか、自宅が近い場合は速やかに帰宅して休みましょう。
重度の症状の場合
平衡感覚がおかしくなったり、強い頭痛や嘔吐、歩けない、立てないなどの重度の症状が出てしまった場合は、迅速に救急車を呼びましょう。その場合乗車していたバイクに乗ることはできないので、レッカー車で運んでもらう必要があります。
レッカー車代は?
上記のケースのように不慮のトラブルや事故でバイクに乗ることが困難となった場合、レッカー車を呼ばなければなりません。任意保険に加入していなければ、このレッカー車代は自費となります。レッカー車代は高額になる場合があり、場合によっては数年分の保険料を払えるくらいのレッカー代金が発生してしまうので注意しましょう。
万が一に備える任意保険
バイクに乗車するとき必ず「自賠責保険」に加入しますが、任意で加入できる「任意保険」にもしっかりと加入をして運転をした方が格段に安心です。
熱中症になってしまったことにより、めまいによる転倒や、最悪事故を引き起こしてしまう可能性があります。対人への補償であれば自賠責保険で賄うことができる可能性はありますが、単独事故や対物事故の場合は任意保険に加入していないと基本的には全て自費で支払わなければなりません。この場合、一生を棒にふるう金額になる可能性も大いにあります。
任意保険の選び方は?
まとめ
今回は、バイク走行時の熱中症リスクやその対策などを説明しました。熱中症は転倒や事故を引き起こしたりする可能性があるとても怖い病気です。バイクはいざというときにすぐ休憩することも難しいため、事前に熱中症対策や予防を十分に行っておく必要があります。また万が一に備えて、任意保険にもしっかりと加入しておきましょう。バイク保険一括見積サービスなどを利用することで、効率よく自分に合った任意保険を選ぶことが可能です。