大型バイクの維持費はどのくらいかかる?

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一般的に400ccを超える排気量のバイクを大型バイクといいますが、750ccや1000ccを超えるものなど様々です。バイクに乗るなら一度は憧れる大型バイクですが、維持費はどのくらいかかるのでしょうか?

大型バイクの維持費

例として750ccのバイクに乗る場合、1年間にかかる維持費の目安は約20万円です。バイクにかかる税金や保険料などの内訳は以下の通りとなります。

大型バイクの年間維持費
項目 費用
軽自動車税 6,000円
重量税 1,900円
自賠責保険 4,380円
任意保険 28,813円
車検代 20,000円
ガソリン代 42,500円
駐車場代 60,000円
メンテナンス代 30,000円
年間維持費 193,593円

※自動車税・軽自動車税(種別割)は、2019年10月1日以降に新規登録したバイクを想定。
※自賠責保険料は、24ヶ月契約した場合の1年分を想定。
※任意保険料は損害保険料率算出機構「2023年度(2022年度統計)自動車保険の概況」の「二輪車」の契約保険料を契約台数で割ったもの。
※ガソリン代は170円/Lで20km/Lの燃費性能、年間5,000km走行を想定。
※駐車場代は月額5,000円を想定。

排気量が大きいほど維持費も増える?

税金や保険料の区分は排気量で分けられており、大型バイクは250cc超の区分になります。250ccを超えていれば排気量によって違いはなく、400ccや750ccはもちろん、1000ccを超えるリッタークラスのバイクも同じ金額となります。排気量によって差が出るのはそれ以外の部分です。一般的に排気量が多くなるほど燃費が落ちるため、ガソリン代やメンテナンス代等の維持費が増える傾向にあります。
しかし、どのくらいバイクに乗るかや純正部品を使うかによっても維持費は異なってきますので、一つずつ内訳をみていきましょう。

軽自動車税(種別割)

軽自動車税(種別割)は年に1回納める税金です。排気量によって税額が異なりますが、250cc超のバイクの場合は一律6,000円となります。

自動車重量税

自動車重量税はバイクの購入時や車検時に車検有効期間分をまとめて納付します。排気量によって税額が決まり、250cc超のバイクでは、新規登録後12年までは1,900円/年、登録後13年~17年は2,300円/年、登録後18年以上は2,500円/年です。

自賠責保険

自賠責保険はすべてのバイクに加入が義務付けられている保険で、250cc超のバイクは車検時に保険料を支払います。保険料は排気量によって異なりますが、250cc超の場合は以下の通りです。

契約期間 250㏄超
12か月契約 7,010円
24か月契約 8,760円
25か月契約 8,910円
36か月契約 10,490円
37か月契約 10,630円

※離島以外の地域(沖縄県を除く)の202341日改定の自賠責保険料。

新規登録時は3年分の10,490円、以後は2年分8,760円が必要になります。車検を受ける際に自賠責保険の余裕を持つために、25か月や37か月といった中途半端な期間で加入できるようになっています。

任意保険

任意保険は、自賠責保険でカバーできない範囲を補償してくれる保険です。補償内容や運転者の年齢など様々な要素によって保険料が変わるため、一概にこの金額がかかるとはいえません。
そこで、当サイトのバイク保険一括見積もりサービスを利用したユーザー(2023年4月~2024年3月)から調査した年代別の保険料の平均を紹介します。なお、車両保険の用意がない保険会社もあるため「車両保険なし」の保険料平均データとなります。20代までは保険料が高額になる傾向にありますが、30代以降は3~4万円に落ち着いています。

125㏄以下 125㏄超~250㏄以下 250㏄超
17歳~20歳 84,625
円/年
116,680
円/年
117,402
円/年
21歳~25歳 46,146
円/年
55,586
円/年
57,308
円/年
26歳~29歳 36,857
円/年
40,785
円/年
43,557
円/年
30代 35,811
円/年
34,442
円/年
35,821
円/年
40代 34,911
円/年
31,551
円/年
31,215
円/年
50代 34,325
円/年
31,490
円/年
32,307
円/年
60代 32,367
円/年
33,367
円/年
33,728
円/年
125㏄以下 125㏄超~250㏄以下 250㏄超
17歳~20歳 21,315
円/年
36,810
円/年
49,512
円/年
21歳~25歳 17,660
円/年
24,811
円/年
21,244
円/年
26歳~29歳 19,605
円/年
19,896
円/年
21,765
円/年
30代 12,651
円/年
15,813
円/年
17,412
円/年
40代 12,608
円/年
15,015
円/年
16,088
円/年
50代 14,036
円/年
15,285
円/年
16,101
円/年
60代 12,863
円/年
17,546
円/年
18,165
円/年
125㏄以下 125㏄超~250㏄以下 250㏄超
17歳~20歳 83,903
円/年
115,112
円/年
116,026
円/年
21歳~25歳 45,727
円/年
54,561
円/年
56,396
円/年
26歳~29歳 36,265
円/年
39,317
円/年
41,864
円/年
30代 34,290
円/年
33,118
円/年
34,109
円/年
40代 32,632
円/年
29,612
円/年
29,257
円/年
50代 32,237
円/年
29,328
円/年
29,716
円/年
60代 30,344
円/年
30,395
円/年
30,457
円/年

※20代で細かく分かれているのは、バイク保険の年齢条件の設定が、「全年齢」「20歳以上」「26歳以上」と別れているためです。

車検代

250cc超のバイクは車検が必要になります。新車登録をした後は3年後、それ以降は2年ごとの車検が義務付けられています。車検代は「法定費用」「車検基本料金」「整備費用」の3つに分かれています。

法定費用

法定費用には上で紹介した自動車重量税や自賠責保険の他に印紙代がかかります。どの業者に依頼しても差はありませんが、車検基本料金と整備費用は依頼する業者によって異なります。

車検基本料金

ディーラーや車検専門店、バイク用品店などで車検を依頼する場合は車検基本料金が2~4万円ほどかかります。業者に代行してもらうと技術料や代行手数料などの費用がかかるためです。車検を依頼するお店によって料金が大きく変わるため、安く抑えたいのであれば業者を比較しましょう。
日頃から自分でバイクのメンテナンスを行っている場合は、ユーザー車検にすることで業者への代行手数料などをカットできます。書類や点検整備記録書を用意し、運輸支局にバイクを持ち込む必要があります。バイクの整備技術と知識があり、平日の昼間に運輸支局へ行く時間を取れる人に向いています。

整備費用

整備費用はオイルやタイヤ等の部品の交換の際に必要になります。点検によって部品の劣化や不具合が見つかるとその分費用がかかります。また、ディーラー車検では純正部品を中心に使われるため、整備費用も高くなる傾向にあります。

ガソリン代

バイクの燃費や走行距離、給油時のガソリン価格によって大きく変わります。排気量が大きく車体が重くなりがちな大型バイクは燃費も悪いイメージはあるものの、車種によっては25km/Lと燃費が良いバイクもあります。
年間走行距離を5,000km、レギュラーガソリン単価を170円/Lと考えると、年間のガソリン代は20km/Lの場合は約43,000円、15km/Lの場合は約57,000円になります。ハーレーダビッドソン等のハイオクガソリンを使用するバイクの場合はレギュラーガソリンよりもさらに費用がかかります。

駐車場代

バイクにかかる維持費として忘れてはならないのが駐車場代です。大型バイクは駐輪場には停められないため、自宅に駐車スペースがない時は月極駐車場等を借りなければなりません。地域によっても相場は異なりますが、屋外に停める場合は大体月5,000円ほどです。雨や風から愛車を守りたい、盗難を防ぎたい等の理由によっては、屋内の駐車場やガレージ、コンテナを借りて保管する必要があるかもしれません。その場合は駐車場代としてさらに月1万円~数万円ほどかかることをみておいた方がよいでしょう。

メンテナンス代

バイクに乗り続けるためにはメンテンナンスが必要不可欠です。定期的にエンジンオイルやフィルター、タイヤなどの交換がおこなうため、年間約3万円程度をみておきましょう。
バイクの乗り方や道路状況にもよりますが、例えばエンジンオイルであれば約3,000km~5,000kmごと、タイヤは約5,000km~10,000kmごとに交換が目安になります。このように走行距離が増えるほど様々な部品のメンテナンスが必要になるため、日常的にバイクに乗る場合や長距離のツーリングをおこなう場合はメンテナンス代もかかる傾向にあります。
バイクの整備はお店へ依頼することもできますがその分工賃等の費用がかかってしまいます。オイル交換やチェーンのメンテナンスなど自分で出来るものは自分でおこなうと費用を抑えられ、バイクへの愛着も深められるでしょう。
メンテナンス代を気にして乗らないでいると、バッテリーが上がりやすくなったりバイクの劣化に繋がったりしてしまう恐れもあります。日頃から定期的に整備をして乗っていきたいですね。

維持費を抑えるために任意保険は不要?

大型バイクの維持費を抑えたいと考えた場合、税金や自賠責保険は支払う義務があるため削れませんので、それ以外の費用の見直しが必要になります。長距離のツーリングをしたい人はその分ガソリン代やメンテナンス代がかかってしまうため、車検代や任意保険で節約したいところです。

バイクの任意保険は加入しなくても罰則もなく運転できることから、維持費を節約するためにバイク保険は不要と考える人もいます。しかし、自賠責保険だけでは相手への賠償金額が最大4,000万円までしか補償されず、万が一の事故で数億円もの高額賠償になった時には残りの金額を自分で支払わなければなりません。また、物損事故や自分や同乗者のケガは補償されません。高額な賠償が必要な時や自分のケガをカバーするためにも任意保険には加入した方がよいといえるでしょう。そこで、保険料を抑える方法を紹介します。

等級を高くする

排気量が400ccを超える大型バイクの運転には大型自動二輪免許が必要です。18歳から取得できますが、いきなり大型二輪免許から取得するのはおすすめできません。普通二輪免許を取得して中型バイクの運転に慣れて乗りこなせるようになってから大型バイクの運転を考えましょう。
その理由は運転技術や知識の向上もありますが、バイク保険の等級や年齢を高くすることにもあります。初めて任意保険に入る時は6等級からスタートになり保険料が3%割増となります。しかし、1年間無事故で7等級になると27%の割引、最も高い20等級まで進むと63%の割引を受けられます。また、10代は事故率が高いため保険料も高く設定されやすい傾向にあります。
そのため、任意保険料を抑えたい場合には、最初は250cc以下のバイクを無事故で運転していき、年齢や等級が高くなった段階で大型バイクに買い替えるという方法がよいでしょう。

なお、バイク保険には125cc以下と125cc超の2つの排気量区分があり、この排気量区分をまたいで等級を引き継ぐことはできません。例えば、125ccのバイクから400ccのバイクに乗り換える場合は等級が引き継げず6等級からのスタートになってしまいます。150ccから400ccという場合や250ccから750ccという場合は区分が変わらないので等級を引き継ぐことができます。

車両保険・盗難保険を見直す

排気量が大きい大型バイクは車両本体価格も高額になりがちで、100万円を超えるものも珍しくありません。中には数百万円もの高級バイクもあり、ローンで組んで購入することもあります。もしバイクが全損したり盗難に遭ったりした場合でもローンが免除になる訳ではなく、ローンの返済に加えて新しいバイクの購入費用も必要になってしまうことから、車両保険や盗難保険に入っている方もいるのではないでしょうか。
一般的に車両保険を付けると保険料も高くなってしまうことが多いため、そもそも加入する必要があるかをあらためて考えてみるのもよいでしょう。必要性を確認したうえで車両保険に加入する時には、免責金額を大きくするといった方法で保険料を抑えることができます。

疑問を持つライダー
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また、バイクの盗難は車両保険では補償されず、バイク保険とは別に「バイク盗難保険」や「メーカーの盗難補償」に加入する必要があります。それぞれ補償内容は異なり、パーツのみの盗難は対象外になるなど、全ての盗難被害が補償される訳ではありません。大切なバイクを守るためにも、加入の前には補償対象の範囲を確認しておくことが大事になります。

ダイレクト型バイク保険に加入する

正規ディーラーやバイクショップでバイクを購入した場合、お店からバイク保険を勧められることがあります。そこで加入できるのは主に代理店型と呼ばれるバイク保険で、代理店手数料や人件費等があるため保険料も割高になっていることが多いです。
一方で、ネットで加入できるダイレクト型は代理店にかけるコストがカットされているため、保険料が安くなっています。

さらに、ダイレクト型のバイク保険でも保険料は保険会社によって異なるため、同じ補償内容でもA社よりB社の方が安くなるということもあります。保険料を安くしたい場合にはバイク保険の一括見積もりを利用して安い保険会社を探してみませんか?

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