125ccと250ccのバイクの維持費の違いは?

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バイクを購入する際、125ccにするか250ccにするかで迷う人が多くいます。少しでも購入価格や維持費を抑えるためには125cc、ただ125ccでは物足らないのではないか…というのが迷うポイントだと思います。そこで判断の助けの一つとなるために、125ccと250ccで維持費がどれくらい異なるのか紹介します。

125cc、250ccのバイクの維持費としてかかるものは?

125ccおよび250ccのバイクの維持費として、主に以下の項目が必要となります。

  • 軽自動車税(種別割)
  • 自賠責保険料
  • 任意保険料
  • ガソリン代
  • 駐輪場・駐車場代
  • メンテナンス費用

250ccのバイクには自動車重量税もかかりますが、新規登録時に4,900円かかるのみで以後の支払いはないので維持費には含めていません。また、125cc、250ccともに車検はありません。ただし、定期的な点検は必要なので、それはメンテナンス費用に含めるとします。

それぞれの項目でいくらかかるのか紹介していきます。

軽自動車税(種別割)

毎年4月1日時点でバイクを所有している人には軽自動車税(種別割)がかかります。おおむね5月上旬に納税通知書が送られ、納期限は5月末日の自治体が多いですが、地域によって異なる場合があります。

税額は排気量によって異なり、125ccの場合は2,400円/年、250ccの場合は3,600円/年です。1年あたり1,200円の差なので大した違いはないと言ってもよいでしょう。

自賠責保険料

公道を走行する自動車やバイクは自賠責保険に加入する義務があります。未加入や期限切れで公道を走行した場合、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。また、違反点数6点が付加されるので、他に違反や前歴がなくても免許停止処分となります。

保険料は保険料や契約期間、地域(沖縄県か否か、離島か否かで4パターン)によって異なります。沖縄県を除く離島以外の地域での125ccおよび250ccの自賠責保険料は以下の通りです。

2023年4月1日以降始期の保険料(本土用)
12ヵ月 24ヵ月 36ヵ月 48ヵ月 60ヵ月
125cc 6,910円 8,560円 10,170円 11,760円 13,310円
250cc 7,100円 8,920円 10,710円 12,470円 14,200円

※沖縄県や離島地域の保険料は上表と異なります。
出典:損害保険料率算出機構「自動車損害賠償責任保険基準料率_2023年1月18日届出

各期間で125ccの方がわずかに安くなっています。とはいえ、1年あたり200円に満たない金額の差なのでほぼ変わらない金額です。契約期間の影響の方が大きいので、維持費を気にするのであればできるだけ長い期間のもので契約しましょう。

任意保険料

125ccと250ccの維持費の差でおそらく一番影響が大きいのが任意保険料でしょう。任意保険は自賠責保険と異なり加入の義務付けはありませんが、自賠責保険だけでは補償が不十分なため、加入はほぼ必須です。

ファミリーバイク特約

125ccの場合、自分や家族が車を持っていれば、その車の自動車保険でファミリーバイク特約を付帯することで事故時の補償を受けることができます。保険料は条件や保険会社によって異なりますが、自分のケガの補償が制限される自損傷害タイプで年1万円前後、自分のケガの補償を手厚くした人身傷害タイプで年3万円前後です。

ファミリーバイク特約の補償の対象となるのは125ccまでなので、250ccでは使えません。

バイク保険

ファミリーバイク特約が使えない250ccの場合は単独でバイク保険に入る必要があります。125ccでも車を持っていない場合やファミリーバイク特約より手厚い補償を望む場合などではこちらを選びます。

バイク保険の保険料は契約する補償内容や年齢、等級などによって大きく異なります。参考までに当サイトのバイク保険一括見積もりサービス利用者(2023年4月~2024年3月)から調査した年齢及び排気量別の保険料相場を紹介します。

各年齢・排気量・等級の区分で平均を取ったものなので、補償内容の条件が均一ではありませんが、大まかな傾向としては参考になると思います。

125㏄以下 125㏄超~250㏄以下 250㏄超
17歳~20歳 84,625
円/年
116,680
円/年
117,402
円/年
21歳~25歳 46,146
円/年
55,586
円/年
57,308
円/年
26歳~29歳 36,857
円/年
40,785
円/年
43,557
円/年
30代 35,811
円/年
34,442
円/年
35,821
円/年
40代 34,911
円/年
31,551
円/年
31,215
円/年
50代 34,325
円/年
31,490
円/年
32,307
円/年
60代 32,367
円/年
33,367
円/年
33,728
円/年
125㏄以下 125㏄超~250㏄以下 250㏄超
17歳~20歳 21,315
円/年
36,810
円/年
49,512
円/年
21歳~25歳 17,660
円/年
24,811
円/年
21,244
円/年
26歳~29歳 19,605
円/年
19,896
円/年
21,765
円/年
30代 12,651
円/年
15,813
円/年
17,412
円/年
40代 12,608
円/年
15,015
円/年
16,088
円/年
50代 14,036
円/年
15,285
円/年
16,101
円/年
60代 12,863
円/年
17,546
円/年
18,165
円/年
125㏄以下 125㏄超~250㏄以下 250㏄超
17歳~20歳 83,903
円/年
115,112
円/年
116,026
円/年
21歳~25歳 45,727
円/年
54,561
円/年
56,396
円/年
26歳~29歳 36,265
円/年
39,317
円/年
41,864
円/年
30代 34,290
円/年
33,118
円/年
34,109
円/年
40代 32,632
円/年
29,612
円/年
29,257
円/年
50代 32,237
円/年
29,328
円/年
29,716
円/年
60代 30,344
円/年
30,395
円/年
30,457
円/年

新規契約時は6等級から始まり、無事故で1年過ごすと翌年度の契約では1等級上がります。逆に、事故で保険を使うと1事故につき翌年の等級が3等級下がります(事故の内容により1等級しか下がらない場合や等級に影響を与えない場合もあります)。最低が1等級、最大が20等級で等級が高いほど割引率が高くなります。

ガソリン代

ガソリン価格が高騰しているため、バイクに多く乗る人には無視できない料金です。どれだけかかるかはバイクの燃費と走行距離、給油時のガソリン価格によって変わります。一般的な傾向としては125ccの方が燃費はよいです。

仮に、125ccの燃費が40km/L、250ccの燃費が30km/Lとし、ガソリン価格が170円/L、年間5,000km走行するとした場合、125ccのガソリン代は年間21,250円、250ccのガソリン代は年間28,333円となります。この条件だと差は年間7,000円ほどです。

もちろん、燃費はこの条件よりも良い場合、悪い場合があります。ガソリン価格170円/L、走行距離5,000kmという条件は変えずに、燃費を20km/Lにすると年間42,500円、燃費を50km/Lにすると年間17,000円、燃費を60km/Lにすると年間14,167円となります。

ガソリン価格170円/L、年間走行距離5,000kmの場合
燃費 年間ガソリン代
20km/L 42,500円
30km/L 28,333円
40km/L 21,250円
50km/L 17,000円
60km/L 14,167円

駐輪場・駐車場代

自宅が一戸建てで敷地内に止めることができるという場合やアパート・マンションでも駐輪場が無料で使えるという場合を除き、バイクを止めておくのに駐車場・駐輪場代がかかります。

どれくらいかかるかは立地や屋内・屋外、設備などによります。屋外だと月5,000円前後ですが都心部だと1万円を超える場合もあります。屋内の駐車場の場合やバイク用のコンテナを借りる場合は料金が高くなりますが、風雨にさらされなかったりセキュリティ面で安心できたりします。

また、バイクで出かけたときに無料の駐車場があればよいですが、そうでなければ時間貸しの有料の駐車場にとめる必要があります。このとき、125ccの方が駐車場を探しやすかったり料金が安かったりする場合があります。

日本二輪車普及安全協会の「全国バイク駐車場・駐輪場案内」などで各都道府県のバイク駐車場を検索できますので、近辺の駐車場を検索してみるとよいでしょう。

メンテナンス費用

バイクにどれだけ乗るかによって必要な頻度は変わりますが、125ccでも250ccでもメンテナンスは必要です。ともに車検はありませんが、メンテナンスをしなくてよいというわけではありません。

自分で点検・整備を行えるのであれば費用を抑えることは可能ですが、年間で数万円ほどは見ておくとよいでしょう。例えば、12ヵ月点検の基本料金は1万円前後です。パーツの交換等が生じればパーツ代と工賃が上乗せされます。

点検費用は125ccと250ccでは250ccの方が数千円程度高いことが多いです。

125ccと250ccの維持費の差は?

条件によって大きく変わる任意保険を除き、その他5項目の差を合計すると、年間1万5,000円~2万円ほど125ccの方が維持費が安くなります。これくらいの差であれば気にならないという人も多いのではないでしょうか。

任意保険も加えると、125ccでファミリーバイク特約を利用するか否かで金額差が大きく異なります。1番金額差が大きくなる条件で、125ccがファミリーバイク特約の自損傷害タイプ、250ccが新規6等級20歳以下の場合、その差は年間10万円以上です(バイク保険の契約先や契約条件によってはさらに差が大きくなります。)。

ただし、バイク保険は21歳以上になると保険料は大きく下がり、また、無事故で運転を続けて等級が上がっていくとさらに保険料が安くなっていきます。長い目で見ると125ccでファミリーバイク特約を利用する場合との差は年1~2万円程度に縮まっていくでしょう。

結論としては、任意保険の条件次第で年間数万~20万円ほど125ccの方が維持費が安い、ただし、無事故で運転を続ければ維持費の差は小さくなっていく、ということになります。

高速道路や自動車専用道路に乗るなら250cc

維持費以外の面で考慮の必要がある点として、125ccでは高速道路や自動車専用道路を運転できないということがあります。ツーリングに出かけたいという気持ちが少しでもあるのであれば、この点はよく頭に入れておきましょう。

高速道路や自動車専用道路は「自動車」のみが通行可能となっています。ここでの「自動車」は道路運送車両法第二条第二項に規定する「自動車」のことで、原動機付自転車(125cc以下)は除外されています。つまり、125ccでは高速道路や自動車専用道路を運転することができません。
違反した場合、通行禁止違反で違反点数2点、反則金6,000円が科されます。

近場しか走らないから高速には乗らないという人でも、地域によっては自動車専用道路を使えると便利ということもあります。また、一般道でも125cc以下の通行が規制されているような場所もあります。生活圏やバイクで走行する可能性がある場所について、自動車専用道路になっていないか、125cc以下が通行禁止になっていないか事前に確認しておくとよいでしょう。

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維持費を抑えるための工夫

税金を安く抑えるということはできませんが、その他の項目については工夫によって維持費を抑えることも可能です。どのような手段が取れるのか紹介します。

自賠責保険は60ヵ月で契約する

自賠責保険料は契約期間が長いほど1年あたりの保険料を安く抑えることができます。

2023年4月1日以降始期の保険料(本土用)
12ヵ月 24ヵ月 36ヵ月 48ヵ月 60ヵ月
125cc 6,910円 8,560円 10,170円 11,760円 13,310円
(1年あたり) (6,910円) (4,280円) (3,390円) (2,940円) (2,662円)
250cc 7,100円 8,920円 10,710円 12,470円 14,200円
(1年あたり) (7,100円) (4,460円) (3,570円) (3,117.5円) (2,840円)

※沖縄県や離島地域の保険料は上表と異なります。
出典:損害保険料率算出機構「自動車損害賠償責任保険基準料率_2023年1月18日届出

4年以下でバイクを手放して乗らなくなるのではなければ、60ヵ月で契約すると1年あたりの金額を最も抑えることができます。長期間となるので更新は忘れないようにしましょう。

メンテナンスを定期的に行う

メンテナンスを定期的に行えばその分、余計に費用がかかるのではないかと思うかもしれません。しかし、メンテナンスを怠った結果としてバイクが故障してしまったら修理のために多額の費用が必要となります。

また、メンテナンスを怠ると本来の性能で走れずに燃費が悪化してしまいます。ガソリン価格が高止まりしていますので、燃費の悪化は維持費の高騰につながりやすいです。バイクに乗る前にタイヤの空気圧を確認し、また、オイルなどの消耗品は定期的に点検・交換するようにしましょう。

任意保険を見直す

特に10代や20代など若い場合、維持費の中で任意保険料が大きな割合を占めることになります。補償内容を確認して不要な補償や必要以上の補償が含まれていないか確認するようにしましょう。125ccの場合はファミリーバイク特約を検討するのも一つの手です。

また、保険会社との間に代理店を挟む代理店型の保険会社よりも保険会社と直接契約するダイレクト型の保険会社の方が保険料が安い傾向にあります。自分で補償内容を把握して選択し、契約を進める必要がありますが、代理店型であっても補償内容は自分で把握しておくべきことです。Webチャットやメールなどで保険会社に問い合わせることも可能なので、ダイレクト型のバイク保険も選択肢に入れてみましょう。

任意保険を探すには、一度に複数社の見積もりが取れる一括見積もりが便利なので、ぜひご利用ください。

まとめ

125ccと250ccでは任意保険を除き、維持費に大きな差はありません。一方で任意保険は特に10代や20代で新規契約だとかなりの高額になります。125ccでファミリーバイク特約を使える場合と比べると年間10万円以上の差となることもあります。ある程度保険料が安くなる21歳や26歳まで我慢できるのなら我慢するのも一つの手でしょう。

任意保険料を抑えるには各社の保険料を比較することが大切です。代理店型とダイレクト型では一般的にダイレクト型の方が保険料を抑えられます。また、ダイレクト型の中でも条件によってどの保険会社が安いのかは変わります。維持費の中でも多くを占める項目なので、一括見積もりサイト等を利用して各社の保険料を比較しましょう。

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