自動車の場合、車検や修理・買い替えの際はディーラーから無料で代車を借りられるケースがほとんどです。事故や故障などの理由で急に代車が必要となった際も、場合によっては無料で代車を借りることができます。それでは、バイクの場合は修理や事故の際に無料で代車を借りることはできるのでしょうか。解説していきます。

車検・修理・買い替えなどの場合の代車

バイクの代車がない店舗は多い

代車の貸し出しを行っていない店舗は多数ありますが、大規模なバイクショップでは代車貸し出しを行っているところもあります。稀に個人経営のお店などでも親切心でバイクを貸し出してくれるケースもあるようですが、どちらにしても基本的には50cc～125ccの原付クラスがほとんどで、250ccの代車は希少です。また、代車の貸し出しを行っていても先に他の人に借りられてしまっているケースも十分にあるため、事前に確認・予約をしておきましょう。

バイクの代車がない理由

明確な理由はありませんが、バイクに代車がない理由は以下などが考えられます。

●維持コストの問題
バイクは車より車体の単価が安く、基本的に修理費用も高額にはならないため、代車を用意したり維持するためのコストパフォーマンスは高いとは言えません。

●メンテナンスの問題
バイクの車体は、立ちゴケなどで簡単に傷ついてしまいます。貸した後に傷ついて返却された場合のメンテナンスやトラブルなどの手間がかかってしまいます。

●スペースの問題
バイクショップは全体的に小規模な店舗が多く、純粋に代車を管理するスペースがないというケースも考えられます。

代車を借りるときに注意すること

仮にバイクの店舗が代車を用意してくれた場合は、以下に注意しましょう。

バイクの傷を事前チェック

バイクは立ちゴケなどで割と簡単に傷がついてしまいます。傷はトラブルのもとになるため、代車を借りる際は双方で車体の傷をしっかりと確認・チェックしておきましょう。借りる前にスマホ等で写真を取っておくと万が一の時でもお互い安心できます。

ガソリン満タンで返す

仮に店舗側が好意でバイクを貸してくれた際には、返却時にはガソリンは満タンにておくことをおすすめします。代車を貸してくれる店舗は稀であるため、礼儀を持って対応しましょう。信頼を結んでおくことで、今後の修理の際なども良好な関係を築くことができます。

保険の内容の確認

代車を借りている最中に事故や盗難など万が一のことがあった場合、保険に加入していなければ責任は全て自分に掛かってきます。お店から個人的に借りる際は、短期間でも必ずバイク保険を付けるようにしましょう。自分で契約しているバイク保険に他車運転特約があればそれを使うことができます。以下の記事を参考にしてください。

バイク事故の場合の代車

自損事故の場合

相手がいる事故ではなく単独事故の場合、自賠責保険はもちろんのこと、任意保険からも基本的には代車費用は出ないことが多いです。ですが、任意保険の場合は保険会社によっては手厚いロードサービスが使えるため安心です。保険会社によってはロードサービスに以下のようなサポートがつくこともあります。

●キャンセル費用サポート
バイクの事故や故障によって生じたキャンセル費用（宿泊費、旅行費等）のサポート

●帰宅までの交通費サポート
バイクを修理に出して電車やタクシーで帰る場合のサポート

●修理後搬送サポート
修理が終わったあと、バイクの自宅搬送サポート

●レンタカーサポート
車が必要な場合、レンタカーのサポート

相手がいる事故の場合

相手に過失があるバイク事故が起きた場合、相手に過失割合分の代車費用を要求することが出来る可能性があります。相手の過失割合分の費用請求となるため、相手の責任が9割である場合代車費用の90%が請求できるということです。この過失割合は10:0になる可能性は低く、突然相手が飛び出してきたとしても前方不注意を問われることが一般的です。

万が一に備える任意保険

バイクに乗車するとき必ず「自賠責保険」に加入しますが、任意で加入できる「任意保険」にもしっかりと加入をして運転をした方が格段に安心です。任意保険に加入していないと、万が一の事故や立ちゴケなどでバイクが動かなくなってしまった場合は、自身でレッカー車などを用意しなくてはなりません。また万が一のトラブルには弁護士特約なども役立ちます。バイクに乗る頻度や生活スタイルに合わせて、特約やサポート内容を決めていきましょう。