機能性・操作性・軽快さをバランスよく担保している250ccのバイクは、バイク初心者から上級者まで安定的な人気を誇っています。
この記事では、気軽に家族にも付帯できるファミリーバイク特約を、人気の250ccのバイクでも使えるのかどうかを解説していきます。
目次
ファミリーバイク特約は250㏄のバイクでも使える?
結論から書くと、自動車保険のファミリーバイク特約は、250ccのバイクには使用できません。
250㏄バイクにも使える?
A:ファミリーバイク特約の適用条件外になるため、250㏄バイクは対象外
自動車保険のファミリーバイク特約には、以下のような適用条件があります。
ファミリーバイク特約の適用条件
- 総排気量125㏄以下の二輪車
- 総排気量50㏄以下の3輪以上の自動車
- 一家庭で2台以上の上記対象車がある場合、該当するすべてのバイク
- 他人から借用した上記条件に当てはまるバイク
したがって、排気量が125㏄超のバイクはファミリーバイク特約でバイク事故に備えることはできません。排気量が250㏄のバイクがバイク事故に備えるためにはバイク保険(任意保険)に加入して事故に備える必要があります。
バイク保険(任意保険)で備える
自動車保険のファミリーバイク特約が適用できない250ccのバイクにおいては、任意で契約するバイク保険がその役割となります。バイク保険に加入することによって、自分のケガ(人身傷害)への補償や、相手のバイク自体への補償(対物)などまで補償範囲を広げることができます。
ファミリーバイク特約とは
ファミリーバイク特約とは、主に自動車保険にセットできる特約で、125cc以下のバイク、原付の事故を補償してくれます。(一部代理店型では、通常のバイク保険でもセットできます)
では、以下よりファミリーバイク特約の詳細を説明していきます。
広い補償対象
自動車保険のファミリーバイク特約は、名前の通り家族にも適用される特約です。
①自動車保険の主な運転者となる人物
②その結婚相手
③同居中の家族
④別居中の子供(未婚)
を対象に、バイクが何台でも補償可能対象となります。家族一人が自動車保険にファミリーバイク特約を付帯していれば、広範囲で補償を受けられることが分かりますね。
2種類の補償内容
自動車保険のファミリーバイク特約には一般的に自損傷害型と人身傷害型の2つのタイプがあります。この2つは相手への賠償(対人賠償・対物賠償)については変わりませんが、自身が死傷した場合の補償が異なっています。補償内容に関する詳細は、こちらの記事をご覧ください。
自賠責保険の代わりになる?
「親のファミリーバイク特約の適用となれば、自分は自賠責保険には入らなくて良いの?」などと思う方もいるかもしれませんが、あくまでファミリーバイク特約は、バイクに乗る人が必ず加入しなければならない「自賠責保険」にプラスして加入する保険だと考えてください。
例えば、対人賠償について、ファミリーバイク特約では自賠責保険で支払われる範囲の保険金は支払われません。自賠責保険はあくまで最低限の保険であるため、ファミリーバイク特約を利用することで、補償内容次第では自分のケガや単独事故への補償や、相手のバイク自体への補償(対物)まで補償範囲を広げることができるので、より安心です。
「ファミリーバイク特約」と「バイク保険」
自動車保険のファミリーバイク特約とバイク保険ではそれぞれ異なった利点があります。125㏄以下のバイクで自動車保険のファミリーバイク特約かバイク保険のどちらで備えるべきか悩んでいる人は参考にしてみてください。
ファミリーバイク特約のメリット
等級に影響がない
一般的なバイク保険は、事故によって保険を使うと等級が上がり、その翌年から保険料があがってしまいます。ですが、ファミリーバイク特約は、補償を使っても、等級が下がることはありません。よって、保険を使うかどうか微妙なラインの小さな事故の場合でも、ファミリーバイク特約においては等級を気にせず使える点はメリットであると言えます。
借りたバイクにも適用できる
ファミリーバイク特約は、友人から借りたバイクで事故を起こした場合も支払い対象になります。基本的には、友人に限らずどのような人から借りても問題はありません。ただ、無断で借りたり、脅して借りたバイクは補償の対象外です。あくまで承諾を得て借りたバイクである必要があります。
バイク保険(任意保険)のメリット
等級制度の活用で保険料が安く
ファミリーバイク特約には等級制度がないため、無事故を継続しても、保険料の変動はありません。一方、任意保険の場合は、無事故でいると等級に応じて保険料の割引率が高くなります。長期で契約する場合、任意保険のほうがトータル保険料は安くなる可能性があります。
ロードサービスを利用できる
バイクで遠出した際に、事故に遭ってしまったり、バイクが突然止まったりした場合は、バイクを押して帰るか自力で近くのバイク屋さんへ持っていくしかありません。そんな状況を救ってくれるのが「ロードサービス」です。ロードサービスは、指定場所までバイクを取りに来て、バイク屋さんもしくは自宅まで送り届けてくれるサービスです。ファミリーバイク特約の場合は、基本的にロードサービスを使うことができません。
自動車保険と同時加入で割引も
自動車保険と同じ会社でバイク任意保険に加入した場合、保険会社によっては保険料の割引を受けられたりギフト券のプレゼントを行っていたりすることがあります。金額はあまり大きくはありませんが、他の保険会社と保険料に差がほぼない場合は、この割引がある分だけ同じ保険会社にまとめた方が得となることがあります。ファミリーバイク特約はあくまで自動車保険の「特約」なので、このようなセット割はなかなかありません。
「自賠責保険」「ファミリーバイク特約」「バイク保険」の違い
この記事で出てきた自賠責保険、ファミリーバイク特約、バイク任意保険の3つの違いを以下の表にまとめました。
自賠責保険 | ファミリーバイク特約 | バイク任意保険 | ||
---|---|---|---|---|
加入 | 強制 | 任意(自動車保険の特約) | 任意 | |
補償 内容 | 対人 | 死亡3000万円 後遺障害4000万円 ケガによる傷害120万円 |
契約中の自動車任意保険に準拠 | 1,000万円~無制限で選択 |
対物 | なし | 契約中の自動車任意保険に準拠 | 1,000万円~無制限で選択 | |
人身傷害 | なし | 契約による | 契約による | |
自損事故 | 他人のみ | 契約による | 契約による | |
排気量区分 | なし | 125cc以下 | なし | |
対象車 | 契約車のみ | 制限なし | 契約車のみ | |
年齢制限 | なし | なし | 契約による | |
等級 | なし | なし | あり | |
ロードサービス | なし | 基本的になし | あり(一部除く) |
ファミリーバイク特約は、125cc以下のバイクに乗るのであれば非常に経済的な特約です。しかし、ロードサービスがない、無事故を続けても保険料が安くならないなど全ての面で勝っているわけではありません。
まとめ
今回は、自動車保険のファミリーバイク特約、バイク任意保険の違いとそれぞれのメリットを紹介しました。
それぞれの特徴を参考に、自分のバイクに合う保険を見つけていきましょう。少しでもバイク保険料を抑えるために、一回で複数の保険会社を比較できるバイク保険の一括見積もりサービスを利用すると便利です。1社1社個別に見積もりを取るのと比べて手間を省け、より理想的な保険内容・保険料を効率的に探すことができるので、ぜひ利用してみてください。