自身が保有しているバイクを家族や友人に貸したい、もしくは他者から借りたいというケースが時にはあるかもしれません。では、その時の保険の適用は一体どうなるのでしょうか?今回はバイクを貸す・または借りるときの保険の適用について解説していきます。
目次
バイクに一日保険は存在するの?
バイクではなく自動車を他人が運転するケースの場合、一般的に気軽に一時的な補償を担保できる「一日保険」が多く利用されています。しかし、バイク保険にはこの「一日保険」というものが存在しないのです。 では、友人や家族とバイクをシェアしたい場合はどうしたらよいのでしょうか?
一日だけなら保険に入らなくても大丈夫?
「そもそも、一日だけであれば保険に入らなくても大丈夫なのでは?」と考える方も中にはいるかもしれません。しかし、バイクは車と違い、身体が車体に守られていないため、事故を起こした際に怪我をするリスクが車事故に比べて格段に上がってしまいます。その差は、以下の通りです。
バイクの死亡率は約3倍、重症率は約5.5倍となっています。バイクでの交通事故は致命傷に至るリスクが非常に高いということが分かります。
※以下の記事に、より詳細な交通事故のデータが記載してあります。
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バイクを借りたときでも保険の適用を受けるには
それでは、バイクを貸す・借りたときでも保険の適用を受けられる3つの方法について解説していきます。
1.所持者のバイク保険の年齢条件を確認する
バイクの貸主が、既にバイク保険に加入している場合におすすめ!
バイク保険には補償対象者を限定する運転者年齢条件というものが存在します。基本的に、「年齢を問わず補償」、「21歳以上補償」、「26歳以上補償」の3つ(原付は「年齢を問わず補償」、「21歳以上補償」の2つ)があります。自身の年齢に応じて年齢条件を変更してもらうことで、補償を受けることが可能です。
注意ポイント
2.自身のバイク保険に他車運転特約をつける
既にバイクの保有があり、友人や知人と貸し借りをしたい方におすすめ!
バイク保険の中には、他車運転特約というものがあります。他人のバイクで事故を起こし、修理費や賠償責任が発生した際に、自分のバイク保険から保険金の支払いを受けることができる特約となります。ただし、修理費に関しては自身で車両保険を契約している必要があります。このように、補償内容は自分のバイク保険の契約内容に準拠します。
注意ポイント
3.ドライバー保険を契約する
年に数回しか車に乗らない方、またはバイク保有がない方におすすめ!
ドライバー保険は、車を持っていない人が他の人の車を借りて運転する場合に入る自動車保険ですが、バイクも対象にすることができるので、他人のバイクを借りて乗る時にも使用することができます。厳密に言えば、他人のバイクを運転して事故を起こしてしまった際に、賠償金を支払うことのできる保険です。
注意ポイント
借りたバイクで事故に遭ったらどうすればいい?
考えたくはないですが、万が一借りたバイクで事故に遭ってしまった場合は以下の手順を踏みましょう。
まずは事実を形に残す
まずはバイクを損傷させた事実や状況をお互いの署名のある書類に記録し、第3者にも認識してもらいましょう。こうすることで後々万が一支払についてトラブルが発生した際にお互いの署名や印鑑の押された事故についての略文を用意したり、立証してくれる第3者がいることで話がスムーズになることがあります。なるべく事故の熱が冷める前に(事故報告を受けたらすぐに)準備するようにしましょう。
かかる費用を出す
次に修理費や治療費など、事故によって発生する費用を整理しましょう。基本的にはバイクを借りた人がバイクの所有者に修理費を満額支払うケースがほとんどです。バイクを借りた人に怪我があった場合も、その本人が治療費を出す必要があります。仮に他人をケガさせてしまった場合も同様です。
保険の適用範囲を確認する
最後に、保険会社に連絡をしてどこまで補償してもらえるかを確認しましょう。たとえバイクにかけられていた保険が適用できたとしても、場合によっては所有者の等級が下がってしまったりして迷惑がかかるため、保険の適用は慎重に相談しましょう。
貸す側もリスクをしっかりと認識しておこう
借りる側だけでなく、貸す側もしっかりとリスクを認識しておく必要があります。バイクを貸したことによって起こった事故で等級が下がることで翌年の保険料が上がってしまったり、人身事故の場合の賠償責任は、自賠法第3条にて運行供用者責任が定められているためバイクの所有者にもあります。バイクの所有者は自分が事故を起こした際と同じように自賠責保険と任意保険によって被害者へ治療費や慰謝料などを支払うことになってしまう可能性があるため十分に注意をしましょう。
バイクを貸す・借りるときに備える保険の選び方
上記のいずれの方法にしても、現在の保険内容を見直しや、内容変更に係る保険料の確認・比較が必要となります。現在の保険会社で契約を変更する場合と現在の保険会社で契約を変更する場合と他の保険会社で契約する場合とでは保険料はどちらが安いのか?補償内容やその他サービスなどが満足いくのはどちらか?など気になる点をバイク保険一括見積もりサービスなどで比較して契約する保険会社を決めましょう!