バイクのバッテリー上がりは、バイクで起こるトラブルの中でもダントツで一位と言われています。今回は、バイクのバッテリーが上がってしまう原因や防止策について詳しく解説していきます。
目次
バイクのバッテリー上がりとは
どんな状態?
バイクのバッテリー上がりとは、バイクのバッテリー内に蓄えられている電気量が一定の量以下になってしまい、エンジンがつかずバイクが動かなくなってしまう状態のことをいいます。一言でいうと、バイクが”電気不足”に陥っている状態です。
予兆はある?
バッテリーが上がってしまう前には、セルモーター(セルスターター)の勢いが落ちる、ホーン音量が低下する、などといった兆候がみられるケースがあります。 また、バッテリー自体の寿命が近づいてくると、セルが弱々しい、ヘッドライトの光がエンジンの回転数によって変わるなどの症状が出てくることもあります。
バッテリー上がりの原因
バイクのバッテリー上がりの原因となる代表的な例を、以下5つ記載します。
ライトの点けっぱなし
バイクのパーキングライトやメットインスペースのライトをたった一晩点けっぱなしにしてしまっただけでも、バッテリー上がりが起こってしまうことがあります。特に、日中はライトがついているどうか確認しづらくなるので、バイクを離れる際には十分に確認するようにしましょう。
運転頻度が少なかった(自然放電)
バイクのバッテリーは、「自然放電」と呼ばれる現象を起こします。自然放電とは、使用していなくても蓄えられた電気の量が自動的に少しずつ減っていく現象です。通常は走行中に充電が行われるので問題ないのですが、車に乗る機会が極端に少ない場合、自然放電でバッテリーが上がる可能性があります。
急激な気温の上昇や低気圧
バッテリーは極端な温度差に弱いため、急激な気温の変化や低気圧で上がりやすくなってしまいます。高温になるとバッテリー液が活性化してしまい劣化を早め、逆に、冬場はバッテリー液が氷点下を下回ると、本来の力を十分に発揮できなくなってしまいます。
故障や劣化
事故によるバッテリー内部の故障や、充電装置の故障によるバッテリーの充電量不足、配線の劣化などによりバッテリーの電気がリークしてしまうことなどが原因でバッテリーが上がってしまうこともあります。
寿命
この場合は仕方がないのですが、バッテリーはだいたい走行距離が約5万㎞前後、 2~3年で寿命を迎えてしまいます。2~3年経ったバッテリーは、早めに交換しましょう。ですが、日頃からの定期的なメンテナンスにより5年以上寿命を延ばすことも可能です。
バッテリー上がりを防止する3つのポイント
バイクに乗らないときはバッテリーを車体から外しておく
入院や転勤などで長期的にバイクを使用しない期間が続く場合は、バッテリーのマイナス端子(赤いカバーがかかっていない方)だけ外しておきましょう。バッテリーは通電されていなければ自然放電を防ぐことができます。但し、バッテリーのマイナス端子を抜くことで電装品の設定やコンピューターの記憶内容が初期化されることは覚悟しなければいけません。
急速充電をせず、低電流でじっくり充電する
微弱な電流を流し続けて充電すると、バッテリーへの過充電が最小限に抑えられます。必要以上に充電してしまうのはバッテリーにとってかなりのダメージで、寿命を減らしてしまう事になるのです。ただ、満充電までには結構な時間がかかります。よって、長期間保管しておく場合は相性がピッタリなのです。つなぎっぱなしにしてほっとくだけなので、かなり楽なメンテナンスです。いざ動かすという時に完璧に充電されているというのもポイントです。
2週間に一度は30分以上ドライブする
バッテリーは、エンジンが動いている時に充電されています。また、エンジンが動いていない時でもバッテリーの電力は消費されているのです。長期間バイクに乗らずにいると、全く充電されない期間が続き、結果バッテリーが上がってしまいます。バッテリー上がりを防ぐためにも定期的にバイクを動かして充電することが防止策になります。
バイク保険に加入してしっかり補償!
バイクが動かなくなった際の対策
どんなに気を付けても、バッテリーが上がってしまい突然バイクが動かなくなってしまう場合もあるでしょう。では、そのときにどのような行動をとればよいのか説明していきます。
①キックスタートや押し掛けを試してみる
まずは、 キックスタートもしくは押し掛けをためしてみましょう。キックスタートは、クランクシャフトを足で回してエンジンを始動する方法で、押し掛けはライダーがバイクを押した勢いでエンジンを始動する方法です。しかし、最近のバイクは電子制御化が進んでいるため、車種によってはこれらの方法が取れないものもあるかもしれません。
②ジャンプスタートでエンジンを始動
キックスタートが難しい場合は、ジャンプスタートを試してみましょう。 ジャンプケーブルとジャンプスターターや、他の自動車などの電源等を用いて、バッテリーに電気を供給します。最近では、小型のジャンプスターターが開発されており、 1万円程度で購入が可能となっています。 スマートフォンやパソコンも充電もできるようなタイプもあるので、ジャンプスターター兼普段の充電器として常備しておくとよいでしょう。
③バイクショップでバッテリーを充電
バイクショップが近ければ、 バイクショップでバッテリーを充電する方法もあります。この場合だと、バイクを半日〜1日預けて1,000円〜2,000円程度の手数料で対応してもらえます。
④バッテリーを交換
何を試してもバッテリーがかからなかったり、数日でセルの勢いが落ちてきたり、1週間程度でまたバッテリーが上がるようなことがある場合は、充電系統に何らかの異常があるか、バッテリーの新品交換が必要であるという合図です。バッテリーは使い始めた瞬間から劣化が始まります。一般的には、2~3年程度がバッテリー交換の時期だといわれています。
バイク保険は活用できる?
バイクを持っている方はかならずバイク保険にも加入していると思いますが、バッテリーが上がった際でもバイク保険を活用することが可能です。同時に任意保険にも加入している場合は、さらに補償を受けることができます。
自宅で動かなくなってしまった場合
近くにバイクショップがないと、突然バイクが動かなくなってしまった場合、どうしたらよいか焦りますよね。ですが、保険会社によっては自宅でバッテリー上がりを起こしたときもエンジンの再始動の対応をしてくれるところもあります。万が一の時に焦らないよう、自身のバイク保険の補償内容を今一度確認してみましょう。
外出先で動かなくなってしまった場合
任意保険に入っていれば、指定の回数であれば無料でロードサービスを利用できたり、保険会社によっては、その現場から自宅までにかかった交通費をバイクに搭乗の方全員(乗車定員を上限)に対して限度額なしで支払ってくれる補償などもあります。また、仮に任意保険に未加入だとしても、JAFを呼べばロードサービスは受けられます。しかしその場合、JAF会員でなければ1万円を超える費用がかかります。任意保険に入っていれば事故時の補償だけでなく、無料のロードサービスもついてくるということを覚えておきましょう。
一括見積もりでバイク保険料を安くしよう!
バイク保険の選び方は重要
どうやってバイク保険を選んだらいいの?
バイク保険は様々な会社が出しており、保険会社によって月々の支払いや補償内容も異なってきます。できるだけ多くの保険会社を比較し、条件に合うものをバイク保険一括見積もりサービスなどで比較して契約する保険会社を決めていくことをオススメします。