バイクは車に乗せて持ち運ぶことができてしまうので、盗難リスクが高い乗り物です。しかし、公道を走ることができるバイクは原付バイクでも数十万円、250㏄超の高価なバイクでは車と変わらない価格となるものもあります。大切なバイクの盗難には盗難対策をしっかり行うことも盗難防止になりますが、盗難されてしまった時の補償にも備えておけると安心です。
バイクの盗難に備えるバイクの盗難保険・盗難補償について解説します。
目次
バイクの車両保険と盗難補償
基本的に、バイクの車両保険には盗難補償がありません!
バイクにも自動車保険のような車両保険を付帯することができますが、バイクは持ち運びが可能なため盗難リスクが高く、バイクの車両保険には「盗難」が補償対象外とされていることがほとんどです。
そのため、バイクの盗難リスクに備えるためには、バイク盗難保険や、盗難補償のついたバイク保険を探して加入する必要があります。
バイクの盗難保険・盗難補償とは?
バイクが盗難に遭ってしまった時に補償を受けられるのが「バイク盗難保険」や「盗難補償付バイク保険」です。また、バイクメーカーによっては盗難補償がある場合もあり、バイクを購入する際に加入を選べる場合もあります。
盗難に備える保険や補償の種類
- バイク盗難保険
- 盗難補償付バイク保険
- メーカーの盗難補償
バイクの盗難保険
バイクの事故リスクに備えてバイク保険に加入しておくことは大切なことです。また、バイクの故障や転倒などによる破損などの心配も大きいため修理費用に備えるためにバイクの車両保険に加入するという人も多いでしょう。加えて、バイクの盗難リスクに備えておきたいという人は「バイク盗難保険」や「盗難補償付バイク保険」「メーカーの盗難補償」に加入すると安心です。
バイク保険には基本的に盗難補償がないため、バイクの盗難に備える補償を付けたい場合、バイク保険とは別に単体で契約することができます。盗難補償といっても、補償内容はそれぞれ異なります。また、これまで紹介してきた「盗難補償付バイク保険」は、バイク保険に盗難補償が付帯されている保険となり、「メーカーの盗難補償」も販売店で購入時に加入するものです。ですから、保険会社によって異なる補償内容を比較し単体で自分に合ったものを選択できる幅が広いのは「バイク盗難保険」になるでしょう。
バイク盗難保険のメリット
- 単体で契約できる
- 複数の保険会社の補償内容や保険料を比較して選べる
- バイクのメーカーや購入場所を問わない
- 加入したいと思ったタイミングで加入できる
バイク盗難保険の注意点
バイク盗難保険に加入していればどんな場合でも盗難被害を補償してもらえるわけではありません。一般的に下記のようなケースでは補償対象外とされているので注意しましょう。
補償対象外となるケース
- 警察署に盗難被害届が提出されていない盗難事故
- 契約者の故意または重大な過失で起きた盗難被害
- 盗難から一定時間が過ぎている場合
- 地震や津波などの天災が原因で起きた盗難の場合
多くのバイク盗難保険では、バイクのパーツのみの盗難については補償対象外としているところが多いです。ただし、一部のバイク盗難保険やメーカーの盗難補償では、パーツのみの盗難も補償対象となっているところがあるので、補償内容の範囲を確認して選ぶとよいでしょう。
盗難被害に遭う前に盗難防止対策を!!
大切なバイクを「バイク盗難保険」や「盗難補償付バイク保険」「メーカーの盗難補償」に加入して盗難被害に備えておくこと安心ですが、盗難されないように対策しておくことも重要です。対策以前に鍵のかけ忘れやキーの差しっぱなしなどは絶対にないようにしましょう。鍵の掛け忘れや差しっぱなしによる盗難は重大な過失と判断され、バイクの車両保険・盗難補償に加入していても補償されません。
- 鍵の掛け忘れに注意!
- 鍵の差しっぱなしに注意!
バイクを駐車しておく時には鍵をかけておくことは基本ですが、数多く販売されている盗難防止グッズも活用して盗難予防に役立てましょう。
ワイヤーロック・チェーンロック
バイクと屋外の鉄柱などの柱に繋ぎ持ち出せないように盗難を防止するグッズです。ワイヤーロックはワイヤーでできており簡単に切れない太いものも販売されています。チェーンロックは鋼鉄の鎖です。
こんな方におすすめ
- バイクを外部の柱と繋げてロックしておきたい方
- 安心できる太いロックが欲しい方
バイクアラーム
バイクの車体が揺らされたとき、動かされたときに警報音が鳴る装置です。いたずら防止にもなり、被害を周りに知らせることもできるためロックを切断しての盗難をあきらめさせることにもつながります。
こんな方におすすめ
- ロックの取り付けが面倒な方
- ワイヤーロックやチェーンロックと併用して防犯効果を高めたい方
U字ロック
車輪のホイールに通して取り付けるタイプのU字のロックです。タイヤの回転をロックして盗難防止効果を高めるグッズです。頑丈な金属制のため簡単に切断ができないというメリットがありますが、持ち運びに不向きな点がデメリットでもあります。
こんな方におすすめ
- 安価で安心できるロックが欲しい人
- アラーム機能が付いたハイブリット製品で防犯効果を高めたい方
ディスクロック
ディスクブレーキに備わっているディスクローターに取り付けることによりタイヤの動きを止めるグッズです。コンパクトな製品が多く持ち運びに便利です。切断や解除が難しいため防犯性に優れたグッズです。
こんな方におすすめ
- 防犯グッズの荷物を軽くしたい方
- ロックグッズを初めて購入する方
バイクカバー
バイクをカバーで覆ってしまうことも防犯対策になります。どんなバイクか一目でわからないという点も盗難予防になります。
こんな方におすすめ
- 自宅の駐車場で使用する防犯グッズとして
- バイクにしばらく乗らない方
バイクの盗難の発生状況
バイク盗難の発生状況
2022年のバイクの盗難件数は2015年の8年前と比較すると22%ほど減っています。2021年より2022年の方が増えていますが、年々減少傾向にあることが分かります。様々な防犯対策の効果もあり、バイクの盗難被害は少なくなっているとはいえ、盗難被害がなくなったわけではないため、自分が被害に遭わないために防犯対策をしっかり行い盗難保険で備えておくことも検討しましょう。
警察庁 犯罪統計より
施錠状況
警視庁のデータになりますが、2022年(令和4年)東京都内でオートバイが盗まれた件数は834件だそうです。そのうちキーなしの割合は65.5%、キーあり(エンジンキーが差し込まれていたか、運転席などに放置されていたもの)の割合が34.5%だったようです。
主な発生場所と盗難手口
こちらも警視庁のデータですが、オートバイの盗難発生場所について紹介します。30%以上が4階建て以上の中高層住宅で盗まれています。マンションやアパートなどの集合住宅のオートバイの駐車をしていたら盗まれてしまったというケースが多いようです。
※中高層住宅・・・4階建以上
まとめ
バイクは車と比べると持ち運びが容易な乗り物のため盗難リスクが高いです。バイクの盗難件数は減少傾向にありますが、自分のバイクが盗難に遭わないように防犯はしっかり行っておきたいものです。施錠を忘れないことは基本ですが、施錠以外でも防犯グッズは数多く販売されているため防犯効果を高めるために活用しましょう。4階建以上の集合住宅に駐車されているバイクが一番狙われているという点も興味深い点です。集合住宅に住む人が自分の部屋までバイクを持って行って保管というのはなかなか難しいでしょうから防犯対策はしっかり行っておきたい場所かもしれません。
大切なバイクを盗まれないように施錠をしっかり行い防犯グッズを活用することも大切ですが、盗まれてしまった時の備えにバイクの盗難保険・盗難補償に加入しておくことも検討しましょう。バイク保険ではバイクの盗難に備える事ができません。「バイク盗難保険」は、バイクの盗難に備えて単体で加入する事ができます。バイク盗難保険を販売する会社の補償内容を比較し自分に合った保険を加入したいタイミングで選ぶことができます。愛車を盗まれて知った時の備えにバイク盗難保険への加入も検討しておくとよいでしょう。