【原付バイクのメリット】1種と2種の違いは?デメリットはある?

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安価で便利な乗り物として原付バイクは人気です。一般社団法人 日本自動車工業会の発表によると2022年の原付第一種(50㏄以下)の生産台数は、前年より7.1%増の15万3千台、原付第二種(125㏄まで)では、0.8%増の5万5千台で近年伸びている傾向にあるようです。
一般社団法人 日本自動車工業会 二輪車(統計・資料)

原付バイクとは?

原付バイクのメリットを知る前に「原付バイク」とはどういうバイクなのか確認しておきましょう。

「原付(げんつき)」と広く世間で呼ばれ、多くの日本人の間で親しみのある原付バイクの正式名称は「原動機付自転車」で道路交通法で50㏄以下のバイクとされています。一方、道路運送車両法では125㏄までのバイクも原付バイクと規定されているため、原付バイクは50㏄以下は「第1種原動機き自転車」で50㏄を超え、125㏄までのバイクを「第2種原動機付自転車」と2種類存在することになります。

原付バイクは普通自動車の運転免許証があれば運転できるというイメージがありますが、普通自動車の運転免許証で運転できるのは排気量が50㏄以下の「第1種原動機付自転車」です。50㏄~125㏄までの「第2種原動機付自転車」を運転する時には普通自動二輪車免許証(小型限定)の取得が必要です。

排気量
50㏄以下 50㏄~125㏄
道路運送車両法による区分 第1種原動機付自転車(原付) 第2種原動機付自転車(原付)
運転免許証(道路交通法) 原付免許証※3 普通自動二輪車免許証(小型限定)
取得年齢 16歳から
ナンバープレート 白地に緑のナンバー 黄色やピンク地に緑のナンバー

※3 排気量が50㏄以下のバイクは普通自動車運転免許証があれば運転する事ができます。

原付バイクの特徴とメリット

原付バイクは走行禁止とされている道路があったり、原付バイクの走行ルールがあったりとどこでも自動車と同じように走行できるわけではありません。しかし、手軽に乗れる乗り物としてどういった点が好まれているのでしょうか。

50㏄以下バイクの特徴とメリット

50㏄以下の原付バイク(第1種原動機付自転車)は、普通自動車の免許証を保有している人であれば、別途、原付免許証を取得しなくても運転する事ができます。普通自動車の運転免許証がない人も16歳以上であれば原付免許を取得する事が可能で適性検査と学科試験に合格したら3時間程度の原付講習を受講する事で運転する事ができます。

50㏄以下の原付バイクは、将来的には大型バイクに乗りたいと憧れる人がレベルアップのための入口として活用されることも多いそうです。

速度制限が30㎞までとなっていますが、自転車や徒歩が主な通勤手段で少し遠い場所に行くときには公共の交通機関を利用していたという人にとっては移動が楽になり、行動範囲も広がるでしょう。

バイクが車の左側をすり抜けて追い越していく走行は危険なため禁止されていますが、小回りが利くため渋滞している道路を避けて通ることも可能な点もメリットです。

50㏄以下の原付バイクは、車体の購入価格も車や排気量の多いバイクに比べ手頃な価格帯ですが、排気量が少ない分維持費も安く抑えられます。

50㏄バイクのメリット

デメリット

  • 速度制限がある(30㎞/h)
  • 高速道路は走行禁止
  • 2人乗りができない

キープレフト

50㏄以下のバイクはボディが小さく速度制限もあるため、自動車が走行する際の障害となる可能性があります。事故の防止のためにも危険を回避しやすい左側走行(キープレフト)しなければいけません。

また、大きな交差点など交通量が多い道路では、一旦交差点を直進し、左前方の車線に入って直進する二段階右折が義務付けられている場所があります。

50㏄~125㏄までのバイクの特徴とメリット

50㏄~125㏄までの原付バイク(第2種原動機付自転車)は、普通自動二輪車免許証(小型限定)の取得が必要で、取得には適性検査や学科試験、技能試験に合格する必要がありますが、普通二輪や大型二輪に比べると時間や費用をかけずに取得することが可能です。

普通二輪や大型二輪に比べると車両が軽量なためバランスもとりやすいでしょう。また、高速道路は走行できませんが、50㏄以下のバイクに定められていた速度制限(30㎞以下)はなく、交差点での2段階右折も不要で、1年以上の運転経験があれば2人乗りも可能な点は運転の自由度も広がります。

50㏄以下のバイクよりは少し維持費は高くなりますが、燃費も良く、自動車重量税もかからないなど維持費は安く抑えられます。

50㏄~125㏄までバイクのメリット

デメリット

  • 普通自動二輪車免許証(小型限定)免許証を取得する必要がある
  • 高速道路は走行禁止

原付バイクの維持費

バイクの維持費で主に必要な費用です。維持費が安いことを原付バイクのメリットとしてあげていますが、原付バイクでは費用負担がない項目がある点が大きいでしょう。

1.自動車税(軽自動車税)

毎年、4月1日時点のバイク所有者に対して課せられる税金で、市区町村から納税通知が送られてきます。

排気量 軽自動車税(1年間)
原付自動車(第一種) 50㏄以下 2,000円
原付自動車(第二種) 50㏄超~90ccまで
90cc超~125㏄まで 2,400円

2.自動車重量税

原付バイク(第1種・第2種原動機付自転車)は自動車重量税がありません。

3.自賠責保険

バイク所有者は自賠責保険に加入する義務があります。

12か月契約 24か月契約 36か月契約
~125㏄バイク 6,910円 8,560円 10,170円

※離島以外の地域(沖縄県を除く)の2023年4月1日改定の自賠責保険料

4.バイク保険(任意保険)

任意保険は、自賠責保険でカバーできない範囲を補償する保険です。原付バイクであっても自動車と同じ公道を走る乗り物です。事故に備えて必ず任意保険には加入しておく必要があります。

125㏄までのバイク(原付)は、自動車保険のファミリーバイク特約で備える事ができます。自宅で自家用車を所有しており自動車保険に加入がある人は、自動保険のファミリーバイク特約に加入すると便利です。事故による対人・対物に対する補償は契約中の自動車保険に準じた補償を受ける事ができます。

一方、家に自家用車を保持しておらず、自動車保険に未加入の場合や原付バイクの補償を手厚くしたい場合、ロードサービスを付けたい場合などはバイク保険に加入します。※ファミリーバイク特約にはロードサービスがありません。

5.車検費用

原付バイクには車検がありません。車検は250㏄超のバイクから必要になります。

6.ガソリン代

原付バイクは燃費もよく、年間のガソリン代も自動車や大型バイクに比べ安く抑えられます。

50㏄までのバイク

総排気量が49㏄のバイクで58.4㎞/1L走るバイクが年間5,000㎞走ったとすると、年間のガソリン代は約15,000円です。

<年間走行距離5,000kmの燃料代の例>

(5000km)÷(58.4km/L)×(170円/L)=14,555円

50㏄~125㏄までのバイク

総排気量が123㏄のバイクで63.7㎞/1L走るバイクが年間10,000㎞走ったとすると、年間のガソリン代は約27,000円です。

<年間走行距離5,000kmの燃料代の例>

(10,000km)÷(63.7km/L)×(170円/L)=26,690円

※ガソリン代はレギュラーガソリン170円/1Lで計算しています。

7.駐輪場代

バイクを置いておく駐輪場に料金を支払う必要があります。料金は地域にもよりますが、大体毎月数千円程度支払う必要があります。

8.メンテナンス代

原付バイクは車検がありません。しかし、故障やトラブルの発生を防ぐための法定点検を行わなければならないと法律で決められています。法定点検は12ヶ月点検、24ヶ月点検が義務付けられており、法定点検を忘れてしまっても特別罰則などは設けられていませんが、自分がスピードを出して運転する乗り物ですから、安全に乗るためにも忘れずに点検を行いましょう。

法定点検費用

法定点検を自分で行うことも可能ですが、バイクの種類やショップなどで行ってくれます。お店によって差がありますが、12ヶ月点検の相場感は以下になります。

参考~125ccバイク:8,000円~12,000円

125ccが原付免許で運転できる日が来る?

2025年11月以降に生産される原付バイクに適用される排ガス規制への対応に伴って、最高出力を50ccの原付相当(4.0kW)に制御した125cc以下の二輪車について、現行の原付と同区分とすることを適当とする動きがあります。

最高出力を4.0kWに制御した総排気量50cc超125cc以下の二輪車についても一般原動機付自転車に区分される(=原付免許で運転できる)ようになる見通しで話が進められており、二段階右折や法定速度が時速30kmといった原付の制限が変わらないといった点もありますが、50㏄~125ccまでのバイクは普通自動二輪車免許証(小型限定)を取得しないと運転することができなかったので今よりも手ごろに運転できるようになるかもしれません。

まとめ

原付バイクは1種と2種で取得する免許証や交通ルールが異なる点があり、運転する時には十分気を付けなければいけない点がありますが、本体価格も自動車や大型のバイクと比べると安価で維持費が安いです。

125㏄までのバイクはどちらも自動車重量税や車検がなかったり、任意保険も自動車保険の特約であるファミリーバイク特約に加入する事で事故に備える事ができるなどメリットがたくさんあります。

原付バイクは通勤や通学などに使われていることが多く手軽で便利な乗り物です。また、原付バイクでツーリングを楽しんでる人もたくさんいます。用途によって使い方の幅が広い原付バイクですからファミリーバイク特約の事故補償だけでは物足りない場合は、バイク保険で備えるなどバイクを運転する時にはしっかり備えのある状態で運転を楽しみましょう。

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